そう、あれは僕がメダカの沼にはまりかけた、あの夏の日。
「パパ! お魚捕まえよう!」
まだ小さかった息子と手をつなぎ、近所の公園を流れる小川へ向かった。

あの頃の息子は可愛かったが、まさかゲームオタクになるとは…
もとい
そこはザリガニがハサミを振り上げ、エビが跳ねる、子供たちにとってのパラダイス。
ふと水面を覗き込むと、小さな魚たちがスーイスイと気持ちよさそうに泳いでいる。
「メダカだ! メダカがいるぞ!」
息子は、大はしゃぎで網を振るい、奇跡的に何匹かをゲット。
大事そうにバケツへ入れ、我が家へと連れ帰ったのだった。
だが——。
水槽に入れてじっくり眺めていると、胸の奥から湧き上がる拭いきれない違和感。
「なんか違う…」

当時はAIなんて便利なものは存在しない時代。
頼れるのはGoogle検索のみ。
「メダカ 似ている 魚」で検索した結果
カダヤシと判明

メダカに似た可愛い顔をして、その実態は北米からやってきた最強の刺客。
しかもコイツ、特定外来生物やん
※特定外来生物は、原則として飼育・運搬・輸入などが規制されています。
知らずに持ち帰ったとはいえ、一歩間違えれば法に触れる
翌朝、そっと元の川へと戻しにいった。
空になった水槽を見て悲しむ息子。
すまん、息子よ
あれは獲ってはいけない魚だったのだよ。
今でこそ一発で見分けられるけど、素人にはわからないよね。
これから川に行くパパママのために、あのとき学んだ「偽メダカ(カダヤシ)回避チェックリスト」を授けよう。
1. 尾びれチェック
メダカは「シャープな直線(角形)」。カダヤシは「丸みを帯びたウチワ型」。
2. しりびれチェック
メダカは「普通の形」。カダヤシのオスは交尾器(ゴノポディウム)に変化していて、なんだかスタイリッシュ。
3. 背びれの位置
メダカはカダヤシより前寄り。カダヤシは「だいぶ後ろ寄り」についている。
4. 増やし方のクセ
メダカは健気に卵を産む(卵生)。カダヤシは赤ちゃんをダイレクトに出産する(卵胎生)。つよい。
しかもカダヤシ、意外とデカくなって5cmくらいまで成長する。圧がすごい。
イラスト

今にして思えば、あの公園の小川。
アメリカザリガニ(北米代表)
ジャンボタニシ(南米代表)
カダヤシ(北米代表)
オオフサモ(南米代表の水草)
……多国籍軍のコロシアムやないかい。

今の子供の思い出って、外来生物じゃね?
♪ メダカの学校は〜 川のなか〜
……いや、歌っとる場合か。
いまや、「カダヤシの学校」になってるやん。
なんか、悲しいよね。
スポンサーリンク




